三井寺の秋景色
四季を色濃く映し出す三井寺の境内が、秋季には燃えるような赤色に染まります。雄大な歴史を感じさせる数々の伽藍・史跡と、鮮やかな紅葉のコントラストが生み出す三井寺の秋景色をゆっくりとご堪能ください。
金堂(国宝)
三井寺の総本堂。正面、奥行とも23メートルをこえる堂々とした仏堂で、重厚さのなかに檜皮葺の屋根が軽快で美しい名建築として知られています。現在の金堂は、豊臣秀吉の正室北政所によって再建されたものです。
三重塔(重文)
慶長6年(1601)、徳川家康が三井寺に寄進したものです。もと奈良県吉野の比蘇寺(現在の世尊寺)の東塔で、豊臣秀吉が文禄3年(1594)に伏見城に移していたのを再び移建しました。軒深く三重の釣合もよく、相輪の水煙などに中世仏塔の風格をよく伝えています。
観音堂(県指定)
西国観音霊場の第14番札所。本尊は秘仏如意輪観音像(重文)です。重層入母屋造、本瓦葺 の大建築で、内部は密教系観音堂の古い形式をとどめながら内陣には元禄期の華やかな意匠をみせるなど近世的な観音霊場にふさわしい建築となっています。
仁王門(重文)
三井寺の表門で、檜皮葺の二階建ての楼門。もとは天台宗の常楽寺(湖南市石部町)にあったのを豊臣秀吉が伏見城に移し、その後、慶長6年(1601)に徳川家康が三井寺に寄進しました。全国でも有数の美しい楼門として知られています。